一般社団法人 大分学研究会

大分の魅力を多面的に明らかにして県内各地の観光・地域振興に資することを目的にしています

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大分学研究会例会

第37回 おおいた魅力体験ツアー

~ 時空を超えた 「せごどん」 そうだったのか! 大分と西南戦争 ~    平成30年 10月28日(日曜日)

さわやかな秋晴れのなか、同行講師は会員の衞藤 準(三重総合高校 教諭)さんが務めてくださり、「西南戦争」最後の決戦地である延岡から激戦地となった豊後大野市三重町の西南戦争跡を巡ってきました。

NHK大河ドラマ「せごどん」も佳境をむかえ100倍楽しめる!?がテーマでしたが、やはり今回も大分学のツアーだからこそ見学できた特別感満載でした!

西郷隆盛の人間性や最近になって解明された事、また西南戦争に関わった多く人たちの世の中に知られていない部分や心温まる逸話や苦悩など、、、。そうだったのか~!が沢山きくことが出来ました。

別府駅・・・・大分駅(出発9:00)

米良インターから北川インターへ

「北川はゆま 道の駅」で休憩・買い物。

いよいよツアー本番!

 愛宕山展望台

延岡の街が一望できる気持ちの好い所でした。

西郷軍と官軍がどのように陣を構えて戦ったのか解説をしていただきました。

 

♦ 昼食 【国 技 舘】

両国御膳≪チキン南蛮や「めひかり」という深海魚のから揚げ。お刺身、お寿司などなど、、、。デザートにコーヒーまで。≫ みなさんとワイワイおしゃべりしながら美味しくいただきました。

和田越の戦場跡

西郷隆盛が初めて陣頭指揮をとった場所。

駒木根信成(延岡藩士)の辞世の和歌と大島景保(延岡隊長)が陣中に作った詩が書かれた看板や石碑がありました。

 

 

西郷隆盛 宿陣跡資料館・・・(児玉熊史郎 宅)

和田越の戦に破れた西郷隆盛と薩軍幹部が最後の軍議をおこなった場所。

『西郷隆盛 宿陣資料館』として沢山の資料が展示されています。前庭には、西郷さんがけじめをつけるために軍服を燃やした所があり、軍議の様子も再現されていました。

夏田 隆義(延岡市教育委員会 西郷隆盛宿陣跡資料館管理人)氏から、「薩軍解散布告令」の前後の話や近年解明されたことなど解説をしていただきました。

北川陵墓参考地・・・(ニニギノミコトの終焉地)

西郷隆盛が宿陣をこの地に決めた理由がここにありました!

『政府軍が天皇家の先祖の墓に向けては砲撃してこないだろう』

それが事実となり、薩軍はひと時の休息ができたそうです。

西郷菊次郎 療養の地・・・(児玉惣四朗宅)

西郷隆盛が足を負傷した療養中の菊次郎と永遠の別れを告げた場所。

菊次郎の療養していた部屋にお邪魔しました。当時お世話をなさった児玉家のお孫さんが、幼少の頃に西郷隆盛の曾孫である方が訪ねて来られた話や他では聞けなかった事実など、お話してくださいました。

大人数にもかかわらず快く引き受けてくださり、ありがとうございました。

 

西郷隆盛 宿陣跡・・・(小野彦治宅)

「和田越の戦」の前2日間、西郷隆盛が滞在した。

道の駅 宇目

休憩・買い物。

 

三国峠

激戦があったとは思えないのほど穏やかな秋晴れの中、三国峠を眺めながら解説を聞いてきました。


激戦の地(三重町大原 慰霊塔前)

官軍を撃破した場所。

三重町が一望できる場所であり、薩軍と官軍との激戦地でもあります。

今回のツアー最後の場所で、参加した皆さんと集合写真です。


今回も、楽しい事が満載の旅でした!!

皆さんお疲れ様でした。同行し解説をしてくださいました衛藤先生、ありがとうございました。

おおいたNPO博に参加しました。

9月16日(日)おおいたNPO博に大分学研究会が参加しました。

このおおいたNPO博はNPO法人をはじめ様々な大分市で活躍している市民活動を皆さんに知ってもらおうと

開催されたもので、33の団体のうち、我が大分学研究会もブースを構え「大分学検定」のPRも兼ねて参加しました。

ブースでは、過去に出題された大分学検定の問題を解いてもらい、大分学研究会で出版された本の頒布も行いました。

小さいお子様も積極的に問題を解いてもらいました。

大人の方も、長年住んでいる大分のことだから大丈夫なはずと、気軽に問題を解くつもりが

問題によっては頭を抱えてたりして、はまっている様子。

3問全問正解者の方には大分学検定オリジナルクリアファイルを進呈ということで

もらった方たちの笑顔が印象的でした。

 

ステージPRでは1問1答で挙手による回答形式で皆さんに検定を体験してもらいました。

親御さんがお子さんに答えを教えてお子さんが答える、なんてほほえましい光景も見られました。

大分のことをもっと知ってもらいたい、また、知らなかったことを検定を通じて発見できるところが大分学検定の良さの一つです。

参加してくださった皆さん、ありがとうございました!

 

 

 

 

第36回おおいた魅力体験ツアーが開催されました

8月26日(日)、「第36回おおいた魅力体験ツアー」が開催されました。

例年にない暑さではありましたが、すっきりと晴れたお天気の中、

~宇佐に古代ロマンと戦争遺跡を訪ねて~というテーマで宇佐市を巡ってきました。

初めに到着したのは全国八幡社の総本山「宇佐神宮」

小倉正五会員より、宇佐神宮の歴史や広大な森林の中にある宇佐神宮の見所などを説明してくださいました。

今回は神宮内の宝物殿で大分県に存在する4つの国宝のうちの一つ「孔雀紋馨」を見ました。

残念ながら、撮影禁止なので、ここまで。

他の神社とは違った二礼四拍手一礼で参拝。

蓮もまだ咲いていました。

境内に蒸気機関車がありました。

続いてはお待ちかねの昼食。

「辰巳」さんにお世話になりました。

県北の郷土料理「ガン汁」や宇佐からあげ、味一ねぎの天ぷらなど、一つ一つの料理がとてもおいしく、

暑さをしばし忘れて憩いのひと時を過ごしました。

 

午後一は宇佐市歴史資料館。

映画「永遠の0」で使用されたゼロ戦を後ろに、平田崇英会員による宇佐海軍航空隊のお話や、宇佐市に現在も残る

戦争遺構のお話がありました。

平成32年度には歴史資料館「宇佐市平和ミュージアム(仮称)」としてリニューアル予定。

現存する掩体壕や戦争遺構のそばに資料館を移し、「平和の大切さと命の尊さ」を感じられるものになるそうです。

 

続いては大分県立歴史博物館。

こちらも小倉正五会員の解説付きで館内を巡りました。

改めて宇佐神宮の境内をジオラマを使って説明。

 

歴史博物館では展望室から古墳を一望できます。

 

企画展ではペルーのマチュピチュを紹介した「マチュピチュ展」が開催されていました。

後ほど向かう院内の「日本のマチュピチュ」に期待が募ります。

 

現地の衣装を着て記念撮影もできました。

 

そして「日本のマチュピチュ」へ。

夏休み最後の日曜日だったので展望所には観光客の方も多かったです。

記念撮影はこちらで。

日本のマチュピチュはこちら。

 

最後に安心院の酒蔵「あがたや酒造」「王様のブドウ直売所」へ。

「王様のブドウ」直売所では宮田静一会員によるブドウの解説がありました。

あがたや酒造では酒蔵見学もさせていただきました。

 

重松家別邸の鏝絵。

楽しい試飲!

 

例年にない暑さの中、参加者の皆さんはお疲れさまでした。

宇佐神宮でパワーをもらい、郷土料理に舌鼓、戦争歴史に触れ、南米気分に浸り、

おいしいお酒とブドウ、やっぱり大分の魅力は尽きません。

 

 

 

 

2018おおいた食文化伝承講座(第5回・第6回)のご案内

2018おおいた食文化伝承講座のご案内です。

第5回は「県北の料理」

第6回は「日田・玖珠の料理」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

お申し込みはこちら

おおいた食文化伝承講座(第5回・第6回)申込書

各会場20名が定員となっております。

 

 

 

「第34回おおいた魅力体験ツアー」のご案内

「第34回おおいた魅力体験ツアー」を下記の内容で開催します。

開催要領はこちら↓

第34回モニターツアー実施要領

第34回おおいた魅力体験ツアー旅行申込書

旅行条件書

モニターツアー個人情報の扱い

 

※好評につき定員に達しましたので、受付は終了いたしました。 ご了承ください。

第2回 おおいた遺産モニターツアーが開催されました

平成29年8月27日(日)に第2回のおおいた遺産モニターツアーが開催されました。

 

今回は文殊仙寺の副住職で〈宇佐国東半島を巡る会事務局長〉をされています秋吉文暢氏に現地講師をしていただき、

六郷満山開山1300年となる宇佐市・豊後高田市・国東市の神社仏閣を巡りました。

最初は宇佐市の「宇佐神宮」へ。

いわずとしれた全国八幡宮の総本宮となる「宇佐神宮」。

ここは神仏習合発祥の地と言われており、

他にも「放生会」や「神輿」の発祥地を言われております。

放生会・・・元々は仏教の殺生を戒める儀式であり、宇佐八幡宮では蜷が放されるそうです。

神輿・・・東大寺建立という一大事に御神体が駆けつけるために用いたのは神輿の発祥と言われているそうです。

 

昔はこの鳥居を入って右側に「弥勒寺」というお寺があったそうで、

同敷地内に社寺が共存していた点も神仏習合が深く根付いていたことをうかがわせます。

現在は宝物館などの建物が建っております。

こちら写真向かって右側奥に弥勒寺の伽藍の礎石が残っております。

現存する礎石が奈良の薬師寺と同じ配置であり、伽藍自体が残っていれば貴重な歴史資料になったと考えられてます。

弥勒寺跡地の反対から上宮本殿へ。

建造物には上の写真のような装飾が施されているのですが、

こちらの装飾、左右の穴になっている箇所がハートのように見えるということで、最近では恋愛成就のお願いをされる人もおられるようですが、本来は「猪の目(いのめ)」といい、猪が山火事を最も早く見つけることから、火事対策の願掛けとなる装飾のようです。

宇佐神宮の本殿ですが、写真で写しているのは楼門部であり、本来はその間から、本殿の神様へお参りをいたします。

向かって左から一之御殿、二之御殿、三之御殿となります。

また、本殿前には下記写真のように、奥の院があります御許山が見える窓もあります。

奥の院があるところは聖地として人の出入りが禁じられている山の中になりますので、こちらでお参りを。

宇佐神宮も広範囲であるが故、世界遺産に指定されている日光東照宮のように、

毎年どこかが修理中となっているそうです。

帰りは登ってきた道とは別の道を降り、こちらの下宮へ。

こちらの下宮に寄らないことを、宇佐地方では

「下宮参らにゃ、片参り」と言われているそうです。

 

宇佐神宮を出て、お次は昼食。

今回は豊後高田市の昭和の町の中にあります「平清水旅館」さんにてお蕎麦をいただきました。

こちらは併設されているお蕎麦屋の「翔」が豊後高田そばの認定店になっております。

豊後高田そばの認定店ですが、厳しい決まりがあり、その中に「そばの三たてを守ること」という定義があります。

三たてとは「挽きたて・打ちたて・茹でたて」のこと。

そのため、お蕎麦は注文を受けてから作り始めるとのこと。

おいしいお蕎麦をいただいた後は、出発まで豊後高田市の昭和の街をぶらり。

 

午後のはじめは「富貴寺」へ。

日本三大阿弥陀堂として知られる富貴寺は

大堂が国宝、

大堂内壁に描かれている壁画と本尊の阿弥陀如来坐像が国指定重要文化財、

境内が国指定史跡

の指定を受けております。

特に大堂は現存する平安建築としてとても貴重なものであります。

富貴寺のパンフレットには四季折々の富貴寺の写真が載っているのですが、何ともカッコいい仕上がりになっております。

今回は「夏」の富貴寺の写真です。

富貴寺境内は入口から中まで、笠塔婆や板碑など数多くの石造美術が並んでおり、そのいくつかが県の有形文化財に指定されております。また、こちらの本堂には阿弥陀三尊像が安置されており、大堂の本尊同様に平安時代の作と考えられ、県の有形文化財の指定を受けております。

富貴寺の次は国東市に入り、「両子寺」へ。

国東半島の中心にある両子山。その中腹にあるのが両子寺で、

江戸時代以降六郷満山の総持院として全山の統括をされるお寺とのこと。

こちらの護摩堂にて、住職から両子寺の歴史などについてお話をうかがいました。

両子寺の奥の院本殿には千手菩薩と両子大権現(男女二天童子)という神仏がともに祀られており、

六郷満山の総持院である両子寺でも神仏習合の流れを強く感じることができます。

こちらの両子寺は特に子授けの祈願が有名であり、「申子子授け祈願袋」という特徴的な祈願方法があるそうです。

申子子授け祈願袋・・・祈願者は子供を産んだ32人の女性からハギレをもらい、自分の1切れを合わせた33切れで袋を縫い、その中に米一升三合三勺を入れ、12束の線香と12本のローソク、御酒一升とともにお供えし、祈願を受けるそうです。

なお、祈願日は午の日に必ず夫婦同伴とのこと。また、願いがかなった夫婦は毎年一度は子供とともに参拝をしなければならないとのこと。

 

 

護摩堂内でのお話の後に、隣接する書院・客殿にて一休み。

当日は晴天でかなり暑かったため、皆さん汗が止まりません。

そんな中、梅ジュースとスイカと漬物をごちそうになりました。

一休みして体力を回復し、いよいよ最後の「文殊仙寺」へ。

 

「文殊仙寺」は現在、秘仏特別御開帳がおこなわれております。

本来の御開帳は卯年の大祭の時にしか行われないため、12年に一度なのですが、

今年は六郷満山開山1300年の100年一会の年として、6年ぶりの特別御開帳がおこなわれております。

なお、卯年の理由としましては、文殊仙寺の本尊である文殊菩薩が卯年の守護仏だからとのことです。

文殊仙寺に行かれたことがある方は300段の石段を思い出されることでしょうが、ご安心ください。

現在は本堂近くまで車で行ける道が作られております。

本堂までの残り80段は自力で登っていきます。

こちらの本堂内にて、今回護摩焚き供養をしていただきました。

参加者一人一人の名前と願いを書いた木を焚いて祈願をしていただき、

その後、本堂奥に安置されております、秘仏である本尊をお参りいたしました。

こちらの本尊は青銅製の文殊菩薩像で、1200~1300年前に中国で作られた渡来仏とのことです。

秘仏の決まり事として、『写してはならない・写したものを公開してはならない』という決まりがあります。

そのため、撮影や模写が一切禁じられております。

また、過去に何度も文化財指定のお話も受けているそうですが、

指定を受けることで、1300年続く祈りの形が変わってしまう恐れがあるため、

指定の話はお断りしているそうです。

 

さて、こちらの本堂、本尊とともに鏡や御幣も祀られており、こちらも神仏習合の流れを強く感じることができます。

また、本尊と鏡は参拝者と目線が一致する高さに備えられております。

これは写し鏡を表しており、「すべての衆生に仏性がある」ということを意味しているそうです。

仏性とは生まれながらに仏になれる性質を持っているということで、

全ての人が仏になれる性質をもっているというのが仏教の教えであり、

それを鏡や御幣、本尊の配置で表しているそうです。

今回のモニターツアーでは開山1300年にあたる六郷満山の神社仏閣を見学いたしました。

写真を見てお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、

今回のブログでは各寺社の中心となるもの(本尊や本殿内部など)の写真は載っておりません。

ツアーでは各神社仏閣の本尊や本殿をお参りしているのですが、

基本的には撮影が禁止となっております。

ですので、是非ご興味のある方は自分の足で国東半島の神様や仏様たちに会いに行き、

ご祈願をしてみてください。

余談ですが、国東半島には69,338体の仏像があるそうです。

 

さて、次回のモニターツアーは10月開催の予定になっております。

詳細が決まり次第、こちらのブログやホームページからもご紹介いたします。

第37回大分学研究会例会が開催されました

平成29年7月22日(土) 大分学研究会第37回例会が開催されました。

今回の例会のテーマは「国東六郷満山開創1300年に向けて国東半島の山の歴史と景観を考える」とし、

基調発表は田本政宏会員(国東高校双国校教諭)より

「国東六郷満山の基礎知識」と題して

今年で開山1300年と歴史ある、また奥深い六郷満山についての発表がありました。

今回も総勢50名を超える聴講者の皆さんが参加されました。

基調発表後、六郷満山開山1300年記念のイベント紹介や、いまだ謎の多い国東半島に昔から伝わる「奇祭」についてなど、

田本会員と聴講者の皆さんとの意見交換が活発に行われました。

会員だよりでは、イベント紹介が。

続いては楢本事務局長より第2回おおいた遺産モニターツアー事前学習会がおこなわれました。

8月27日(日)に行われる同モニターツアーの見学先を紹介しました。

今回の六郷満山の知識を引っ提げての宇佐市・豊後高田市・国東市のコースです。

次回例会もご期待ください。

 

第1回おおいた遺産モニターツアーが開催されました

平成29年6月25日(日)第1回おおいた遺産モニターツアーが開催されました。

このツアーは、全5回のシリーズで行われ、大分県の地域遺産を網羅した「おおいた遺産」を実際に見学することによっ て貴重な文化遺産の意義を理解し、次世代に保存・継承していく機運を醸成し ていくことを目的としています。

今回のツアーは速見(別府市・日出町)を巡りました。

朝は多少の雨が残っていましたが、最初の場所「聴潮閣」に着く頃には、傘がいらないお天気になりました。

国登録有形文化財「聴潮閣」

大分県財政界の重鎮高橋欽哉が住宅兼迎賓館として建てたもの。

建設当時は別府浜脇に海辺にあり、まさに「潮の音を聴く」にふさわしいロケーションにありましたが、

1989年に現在の山の手に移築され、保存、公開されています。

館長の高橋鴿子さんが、「聴潮閣」の沿革や見どころを紹介してくださいました。

四面柾、台湾ヒノキといった贅沢な木材を使った和室、まるでヨーロッパにいるかのような洋風の来賓室、小川三知製作のステンドグラス輝くお風呂、雨に濡れた中庭、

そしてヒノキの香りが漂う「聴潮閣」はずっとそこにいたくなるような居心地の良い空間です。

次の場所は別府市内成地区の棚田。

別府市の端、由布市との境にあります。

当日は田植えの時期で、植えたばかりの苗が整然と並べられていました。

内成地区の棚田はおよそ1000枚!どこまでも続く棚田はこの田植時期と、秋の収穫時期は特に見栄えがします。

ここからは別府市役所の永野康洋さん(NHK「ブラタモリ」別府編に御出演)がご案内。

日本の棚田百選にも選ばれている内成地区、江戸時代からこの地区で棚田がおこなわれていたそうです。田の石垣は明治大正時代に整備されたもの。一大整備だったことがうかがわれます。

次の場所は神楽女湖。

神楽女湖はショウブの花が一面に咲いています。まさに見ごろの時期に訪れることが出来ました。

少し離れた駐車場から神楽女湖へ続く道は鳥の鳴き声が聞こえてきて、リラックスできます。

お楽しみの昼食は鉄輪「黒田や」で地獄蒸しを堪能。

午後のはじめは別府の湯けむり展望台から湯けむりを眺めました。

続いては重要文化的景観に指定されている明礬温泉の湯の花小屋。湯の花製造は重要無形民俗文化財に指定されています。

 

この小屋周辺一帯は温泉脈がすぐ下にあるため、地面が温かいです。地下で発生している硫化ガスと地元で取れる青粘土との化学変化で出来る「湯の花」は

全国でもここだけ。

 

湯の花製造についての説明のあと、実際に湯の花小屋へ、

温泉卵を食べました。

普段食べているゆで卵とは色が違います。温泉の成分によって味や色が違うそうです。

鉄輪と明礬で温泉卵を食べ比べてみては?

次の場所はキリシタンゆかりの場所へ。

ここからは日出町観光協会佐藤隆さんがご案内。

日出藩主木下延俊の重臣加賀山半左エ門はキリシタンで彼の家族もキリシタンでした。

キリスト教に寛容だった時代が過ぎ、禁教令が幕府から布告されたとたん、キリスト教に対する弾圧に対して木下延俊も従う姿勢になりました。しかし、重臣の加賀山半左エ門は死刑宣告を受けてもなお、改宗しようとせず、ついには、この成敗場で後を追うことを望んだ息子とともに、殉死したのでした。

時は流れて2008年11月20日、ローマ法王庁がカトリック信仰の模範となる信者を称えるために、最高位の「聖人」に次ぐ「福者」という位を加賀山半左エ門に授けました。

それを記念した日出殉教公園が成敗場の隣に整備されています。

続いては重要文化財「的山荘」

馬上金山の経営者成清博愛が、日出町に建てた別邸で、国の重要文化財に指定されています。「的山」は鉱山を当てるという意味だそうです。

建物も素晴らしいですが、庭園は国の登録記念物でもあります。

庭園の造りは借景技法と呼ばれるもので、高崎山を築山に、別府湾を池に見立てています。

大きなクスノキも目を引きます。

建物の中も見どころがいっぱい。

大広間には一枚板の筬欄間、建築当時の手作りガラス、七宝焼きで作られた襖の引手金具、洋風ランプ、伊藤博文の書など、

成清家の繁栄が感じられる場所です。

最後は日出・暘谷城跡。

城跡に小学校があります。

今回は珍しい造りをした鬼門櫓のご案内。

城内の東北に位置したこの櫓は風水で言うところの「鬼門」を差し、忌み嫌われている方向でした。

そこで、東北にあたる隅を欠くことで禍が入ってこないようにしたとされます。

鬼門櫓は所有者が変われど、現代まで残っており、当時所有者であった中村氏より日出町が寄附を受け、平成22年から2年間の復元工事を経て

町の指定文化財となりました。

修復・復元前の鬼門櫓。

隅を欠いた建築様式は全国的にも珍しいそうです。

鬼門櫓については建物内でガイドしてくれます。

 

今回はおおいた遺産モニターツアー別府市・日出町編でした。

次回は8月27日(日)宇佐市・豊後高田市編です。

どこへ行くかは次回7月22日(土)14時からの事前学習会で。

場所はコンパルホールとなっております。

是非ご参加ください。

 

 

第36回 大分学研究会例会を開催いたしました

平成29年5月28日(土) 大分学研究会第36回例会が開催されました。

今回の例会会場は別府市にある「別府市公会堂」

平成26年10月に着工した耐震補強・バリアフリー化のための改装工事は

平成28年3月に完了し、これまでの「中央公民館・市民会館」から「別府市公会堂」としてリニューアルされました。

今回の例会の前には、改装された堂内を見学しました。

張り替えた座席の後ろに以前の座席が一部残されています。

サイズが少し小さいです。当時の日本人の体形が現在より小さいことが推察できます。

大理石はそのまま。

これもほぼそのまま。

ステンドガラスもそのまま。

フランスの有名ピアノ家アルフレッド・コルトー(1877年~1962年)が実際に引いた「ヤマハ」のグランドピアノ

いつもアメリカ製のスタインウェイのピアノしか弾かない彼が、昭和27年、公会堂で行われるピアノ開きの記念演奏会の際に

用意された「ヤマハ」のピアノを前に、「せっかく用意してくれたから」とこのピアノで演奏したそうです。

後にも先にもスタインウェイのピアノ以外を引いたのがこの時だけだったようで、今でも時々ピアノを見学に来られる方がいらっしゃるそうです。

 

今回の例会のテーマは「別府の誇りとなる場所を考える」とし、

基調発表は姫野由香会員(別府の誇り分科会座長、大分大学工学部助教授)より

「地域資源としての歴史的建造物の活用事例にみる今後の展望」と題して

大分学研究会でも行われたアンケート調査結果や、歴史的建造物の活用における実態・課題等の発表がありました。

今回の例会参加人数は会員57名、一般参加が8名の計65名となり、関心の高さがうかがえました。

 

関連発表では室屋慧子会員が自身の別府竹瓦ガイド活動を通して愛するわがまち別府への想いを熱くお話ししてくださいました。

その後の意見交換では、別府の地域資源となり得る歴史的建造物の活用、保存活動について様々な意見が交わされました。

時代に対応しながら変わっていく街並みの歴史変遷を受け入れる想いと、いつもまでも変わらずにいてほしいという想いと、保存活用に向けて何をすべきか、考えや想いは十人十色のようです。

 

続いては楢本事務局長より第1回おおいた遺産モニターツアー事前学習会がおこなわれました。

6月25日(日)に行われる同モニターツアーの見学先を紹介しました。

全5回のツアーで、貴重な大分県内の文化遺産を次世代に保存・継承していく機運を醸成することを目的としています。

併せておおいた遺産守り人・ジュニア守り人養成講座も開催しています。

興味ある方は大分学研究会HPのトップページ、トピックス・お知らせ欄からアクセスしてみてください。

第27回おおいた魅力体験ツアーが開催されました!

平成29年4月23日日曜日、快晴の中、29名が参加して佐伯の海の魅力を満喫しました。

午前中は、㈲戸高水産の戸高源之助社長の格別のご協力で蒲江湾内をクルージング。海の幸満載の昼食の後、鶴見半島を最東端まで。

昼食時には、橋本正恵副会長(佐伯市観光協会会長)から蒲江の魅力についてお話をしていただきました。

 

今回は絶好の行楽日和で、クルーズ・岬めぐりをするには最高のコンディションとなりました。

(有)戸高水産が所有している、明石型活魚運搬船、しかも今となってはとても貴重な木造船である「盛漁丸」で湾内をクルーズしました。

船主である(有)戸高水産 戸高源之助社長。

盛漁丸にいざ乗り込み。

船内のこだわり。

青い海と空に映える白い木造の手すりが最高です。

養殖の餌やりを特別に見せてくださいました。

写真中央のホースからペレット状になった餌が飛び出てきます。

活魚船盛漁丸はこの日もクルーズが終わったら姫路まで活魚を運びます。

船内を区分けした水槽に海水を入れて、枠ごとに魚を入れる準備も見せてくださいました。

 

蓋を外します。

蓋の下には区分けされた水槽があります。

その中に何の魚を入れるかをホワイトボードに書いて確認。

 

水槽に海水を入れる準備を始めます。

深さ2メートル以上ある水槽を軽々と昇り降りして作業をするみなさん。

海水が入ります。

この中に魚を入れて姫路まで。

木造船でも現役バリバリの頼れる船です。

その船でお仕事をされているみなさん。 若い世代の方もいて頼もしい限りです。

操縦している戸高社長。

今回は希望した方に船の操縦を社長自ら教えてくださいました。

穏やかな湾内クルーズ

参加者の皆さんもいい笑顔です。

船上で記念写真。

降りての集合写真。

 

気持ちいいクルーズのあとは昼食。

佐伯市観光協会名物副会長橋本正恵さんがお出迎え。

つつじの御品書きとともに。

イケメン料理長より、本日の料理の説明が。

佐伯市はイケメンが多いとのつぶやきがちらほら。

改めて戸高社長のご挨拶。盛漁丸乗船記念のステッカーをいただきました。

橋本正恵さんのお話。佐伯は女性が元気いっぱい。

 

午後からは鶴見半島岬めぐり。

午後一に降り立ったのは丹賀砲台園地。

丹賀砲台園地の説明をしてくださいました「砲台を守る会」代表の小林直幹さん。

砲台へ向かう斜坑リフトのリニューアルで新しいスロープカーに乗って頂上まで。

傾斜は45度。隣の階段は130段程。自力で登ってもOK。

登りついた先は要塞の中。

この要塞の上に巡洋艦「伊吹」の大砲が備え付けられていたそうです。

らせん階段を上ると、

豊予海峡が。

豊予海峡や豊後水道には太平洋戦争中に防備のため、このような砲台がたくさん整備されていたそうです。

穏やかな景色が広がるこの高台で、平和の尊さを感じずにはいられません。

 

ツアーの締めくくりは鶴見半島の端、九州の最東端でもある鶴御崎へ。

鶴御崎灯台で集合写真。

最東端のスポットまで、今日は最高の天候なのでみなさん元気に足を進めます。

鶴御崎灯台にはこんなところが。

ここだけでなく、佐伯の岬の所々に鐘が設置されています。

願いを込めて鳴らすと良いことが起きそうな、そんな気分にさせてくれる景色でした。

今回のツアーガイドをしてくださいました佐伯市観光協会では佐伯の魅力を伝えるべく、イベントを絶賛企画・運営中です。

造船の町ならではの進水式見学、岩がきまつり、筆者個人的に気になった深島、佐伯のモナコ・・・

ゴールデンウィーク突入、お出かけするなら「太陽とお友達の佐伯市」も選択の一つに是非!

青い海の景色と幸をたっぷりと満喫できたおおいた魅力体験ツアー佐伯市編でした。