一般社団法人 大分学研究会

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10月

第19回「おおいた魅力体験ツアー」が開催されました

10月25日に第19回「おおいた魅力体験ツアー」が開催されました。今回は「奥豊後の石と水」をテーマに現存する石橋の数が日本一の豊後大野市と水の郷竹田市を巡りました。

はじめに訪れたのは豊後大野市に所在する「虹澗橋」。日本一の石橋数を誇る大分県ですが、県内で唯一、国の重要文化財の指定をいるのがこちらの「虹澗橋」です。

江戸時代に三重(豊後大野市の地域)と臼杵を結ぶ街道の途中にあたるこの場所は、橋が架けられる前は「柳井瀬の渡り」と呼ばれ、最大の難所でした。そのため、ここに橋を設けるため、地元の豪商3名が私財を投じ、橋の建設がおこなわれました。

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工事に関する資料がほとんど無い為、石切り場など不明な点もまだあるようです。

 

次に訪れましたのは日本で1番長い径間(アーチ)の「轟橋」と2番目に長い「出会橋」。2連アーチの方が「轟橋」になります。

「出会橋」は大正に人道橋として、「轟橋」は昭和に伐採した樹木の運搬鉄道用の橋として建設されました。

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両石橋の架かる渓谷は「阿蘇溶結凝灰岩」の柱状節理によって、大きな溝のように深い谷になっております。

そのため、アーチの長い石橋が建設されました。

 

 

昼食は久住高原にあります「ザ・ガンジー ホテル&リゾート」にて「久住高原牛」のステーキをいただきました。高橋鴿子会員の発声によりワインで乾杯して楽しい昼食が始まりました。

このホテルを経営する「(株)まるひで 」の社長で、当研究会の小野秀幸理事があいさつに来られ、ワインを始め飲物を追加してご提供いただきました。ありがとうございました。

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昼食後には久住ワイナリーにてちょっとしたお買いものタイム。

ツアー当日の青空が久住の山とブドウ畑に映えておりました。

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午後からは名水の郷、竹田市へ。

白水ダムにいく通り道、竹田市の伝統品である姫だるまの工房へお邪魔しました。

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姫だるまは江戸時代に実在した武家の女性の話がモデルとなっている民芸品で、家庭円満などのご利益があり、竹田市ではお正月に家に投げ入れる風習があるそうです。

背中の模様は「宝珠」で厄除けなどのご利益もあるとのこと。

テレビ番組の影響で、全国的にも有名になった姫だるまですが、

現在、制作をしておられるのはコチラの後藤姫だるま工房さんのみとなってしまったそうです。

突然の訪問であったにもかかわらず、色々とお話を聞かせてくださった後藤さん、ありがとうございました。

 

 

後藤姫だるま工房さんの次は今回のツアーの目玉である白水ダムへ行きました。

こちらは豊後大野市富士緒井路の施設で、国の重要文化財の指定を受けております。

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昔は現地まで続く道がありませんでしたが、平成19年に白水ダムをみる人のために道が整備され、現在は近くまで車で行くことができるようになりました。

まさに「白水」の名の如く綺麗で雄大な水の流れは、是非現地で見ていただければと思います。

 

白水ダムの後は白水の滝へ。

先程のダムは「はくすい」ですが、こちらは「しらみず」と読みます。

駐車場から600mほど山を登るのですが、その途中にも壁から流れ出す小さい滝がいくつもあり、行楽シーズンにはうってつけの場所でした。

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「白水の滝」の名称についてですが、壁から流れる糸のような滝の数が99本だったため、「百」から一本少ない「白」の名前がついたという説があるそうです。水路ができてからは流れる水の量が減ったようですが、現在も多くの水が壁の隙間から流れ出しております。

 

「白水の滝」のすぐ近くにあるのが音無井路の「円形分水」。

こちらは地区の水争いを解決するために建設されたものだそうです。

水路の水をいったん地下へ流し、サイフォン式で円の真ん中に汲み上げ、田畑の面積に応じて流す水の量を調節するようになっております。

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こちらの水路は1715年に一度建設の工事をおこなうが失敗し、その後100年以上たってから現在のような水路が建設されたとのこと。

案内板に書かれた「水は農家の魂なり」の言葉がとても重く感じました。

 

最後に行きましたのが水路としては日本最大級の「明正井路六連橋」です。

こちらはその名の通り、6つのアーチから成る石橋です。

見学時は稲刈りも終わりの時期だったため、水路に水が流れておりませんでしたが、

春から夏の稲作の時期は、竹田から引いた水がこの石橋の上を通って豊後大野市の田圃へ送られております。

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今回のツアーでは「奥豊後の石と水」をテーマに豊後大野市と竹田市の石橋や水路を巡りました。

次回のツアーは12月を予定しておりますので、ご参加を希望される方は事務局までお問い合わせください。