一般社団法人 大分学研究会

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03月

大分学第29回例会を開催しました

大分学研究会第29回例会が3月26日(土)大分県立図書館で開催されました。

基調発表は「広瀬淡窓と咸宜園教育」と題して

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咸宜園教育研究センターの深町浩一郎さんが

広瀬淡窓の生涯を通して功績をたどり、

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関連発表は「廣瀬淡窓独特の教育方針」と題して

国東高校双 国校教諭の田本政宏さんが

咸宜園で実践された広瀬淡窓の教育方針について

それぞれ発表していただきました。

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日本遺産「近世日本の教育遺産群-学ぶ心・礼節の本源-」に

日田市にある咸宜園跡が認定されたのを機に、

私塾咸宜園と塾主広瀬淡窓について良く知ることが出来た例会となりました。

 

会員だよりでは

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二宮会員より大分へお越しになる外国人観光客へのおもてなし例について

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二村会員より4月から開催される「第4回おおいた花と緑のオープンガーデン」についてのご案内

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佐藤会員より「一橋大学移動講座in大分」のご案内

がありました。

 

第21回おおいた魅力体験ツアーが開催されました

 

2016年最初の「おおいた魅力体験ツアー」を2月28日の日曜日に開催されました。

今回は『竹田のキリシタン遺跡を訪ねて』というテーマのもと、竹田市南蛮文化振興室長の後藤氏を講師に、竹田市のキリシタン関連遺跡を巡り、最後には佐伯市宇目にあります「ルイサの墓」を訪れました。

当日は快晴で絶好のツアー日和でした。

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はじめに訪れたのは「原のキリシタン墓碑」。

長湯温泉の近くに所在するこちらの墓碑は現在県史跡の指定を受けており、

全国的にも珍しいT十字に「INRI」という文字が刻まれております。

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この墓碑は大友宗麟時代の直入の豪族であった「朽網氏」の墓石にとりつけられていたものと考えられております。

ルイス・フロイスの文献ではこの直入の地は豊後の中でも早い時期に教会が建てられており、宣教師たちにとって重要な地だったと考えられております。

その理由としましては「温泉」と、そこからとれる「硫黄」だったのではないかと言われております。

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こちらはバチカン駐日大使が大分県竹田市に来られた際に植樹された椿になります。

 

次に訪れたのは竹田市歴史資料館。こちらでは副市長の野田氏が出迎えてくださいました。

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こちらは資料館の外に飾られている「サンチャゴの鐘」のレプリカ。

このレプリカは実物の成分分析や3次元計測をおこない、

本物と同成分・同寸法で造られたもので、誰でも気軽に鐘をつけるようになっております。

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なお、本物に関しましては、現在資料館の中で展示されております。

こちらの「サンチャゴの鐘」、もともとは長崎県のありました「サンチャゴ病院の付属教会」に取り付けられていたものと考えられておりますが、

どういった経緯で竹田の地に来たのか、詳細についてはまだ謎の部分が多いようです。

 

続いては「竹田創生館」。こちらでは「聖ヤコブ像」や「山の神」、先程の「原のキリシタン墓碑」のレプリカが展示されております。

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これら4つはすべてレプリカなのですが、本物と見間違えるほど精巧に作られております。

右端にありますのが「聖人ヤコブ像」頭部のレプリカですが、

「ヤコブ」のスペイン語が「サンティアゴ(サンチャゴ)」になります。

 

 

当日は「岡藩城下町雛まつり」が開催されており、

中一面にひな人形が飾られておりました。

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竹田の風情ある街中を歩き、次の目的地である「洞窟礼拝堂」へ。

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こちらが「キリシタン礼拝堂」。

現在は周囲が開けておりますが、平成24年までは暗い森の中だったそうです。

現在は扉に鍵がかかっておらず、誰でも中に入って見学ができるようになっております。

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現在竹田市で洞窟礼拝堂と考えられている場所には

①五角形の入り口 ②左右どちらかに集会場のような大型の窟 ③綺麗な湧き水が出る

という3つの共通点があるそうで、バチカン駐日大使が来られた際は

特に「綺麗な湧き水が出る」という点を重要視されていたそうです。

 

続いてはバスに乗り、少し離れた「おたまや公園」へ。

こちらは岡藩主中川家の墓地がある公園になります。

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こちらの墓地内にあります石塔の笠の裏側には十字とダイヤがほられているようです。

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こちらの墓地内に謎の蒲鉾型の墓石が2つありますが、

誰のものなのか、なぜ藩主墓の敷地内にあるのかは不明のようです。

IMG_8649  また、唯一玉垣の作りが違う11代藩主墓。

他の藩主墓と異なり、蒲鉾型の石が使われております。

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お次は昼食で「食事処おおつ」さんへ。

IMG_8653 こちらは岡藩時代の大庄屋屋敷跡で、現在はその家系の方がお食事処を経営されております。

お屋敷のすぐ隣には宣教師が隠れ住み、火薬を製造していたと考えられる窟があります。

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右が居住、左がトイレになります。

左の窟の奥には下の写真のような穴があります。

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この穴を利用して、排せつ物から硝石、そして最初に書きました温泉の硫黄を材料に、火薬を製造していたと考えられております。

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宣教師たちが隠れ住んでいた窟を見学した後は、いよいよ昼食。

今回は山の幸満載の竹田ご膳をいただきました。

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こちらの「おおつ」さんの家にはご先祖様が使用した甲冑やなぎなた、刀、大筒の弾などが残っており、

現在の家の中に飾られております。

こちらの甲冑は朝鮮出兵、関ヶ原の戦い、大坂冬の陣の際に、

実際にご先祖様が身に着けられたものになります。

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昼食の後、最初に訪れたのは「鏡処刑所跡」です。

こちらは江戸時代に多くのキリシタンが処刑されたところで、

もとは3つの墓碑が建てられておりました。

しかし、洪水の際に左端の墓碑が流されてしまい、

現在はそのあとに見つかった墓碑の一部だけが現地に建てられております。

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IMG_8684  IMG_8691  こちらの墓碑のうち、右端にあります「南無妙法蓮華経」と書かれた墓碑の漢字が、

一部通常とは異なった彫り方がされております(華など)。

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このような彫り方が何故されたのか、何を意味するのか、現在もその真意は不明であります。

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お次は竹田市を飛び出し、最後の目的地、佐伯市宇目にあります「重岡のルイサの墓」へ。

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このような大きな1枚岩が使われている点など、この「ルイサ」という人物についてもまだまだ謎が残っております。

 

 

今回は竹田市から最後は佐伯市宇目のキリシタン遺跡を巡るツアーでした。

キリシタンの歴史につきましては「隠れキリシタン」という独特な文化のもと、

記録がほとんどない状況のため、まだまだ謎が多く残っております。

従来はキリシタン文化=長崎や熊本といったイメージが強い中で、

実は大分(豊後)もかなり盛んだったということを感じられるツアーでした。