4月22日(日)に「第34回おおいた魅力体験ツアー」が開催されました。
今回は「~初夏の国東六郷満山に1300年の歴史を想う~」というテーマで国東半島を巡るツアーでした。
はじめに日出町の願成就寺を訪れました。願成就寺は六郷満山を開いた仁聞菩薩が最後に開いた寺院だそうで、立派な山門がお出迎えをしてくれました。
仁聞菩薩とは、宇佐八幡宮の神様の化身(生まれ変わり)として現れ、この国東の地に神仏習合の原点となる寺院群を1300年前に開いた方だそうです。
今回のツアーはの山路会員に解説していただきました。
そして、本堂では住職さんがお寺の事など詳しいお話しをしてくれました。
また、2018年は六郷満山開山1300年の節目のため、お寺さんによっては非公開文化財の特別公開をおこなっており、願成就寺の本堂でも秘仏を拝見することが出来ました。
ブログに秘仏を載せることは出来ませんので、ぜひ願成就寺を訪れてみてください。
バスの中でも山路会員が六郷満山についての話しを沢山してくれました。
六郷満山とは、「六郷=六つに分けた郷」と「満山=たくさんの寺院群」という意味だそうです。
なお、今回のツアーは中型バスですが補助席も含め満員でした。
続いて、豊後高田市にある無動寺(豊後高田市)へ
無動寺は六郷満山中山本寺の一つで、修行や祈祷をおこなう場所だそうです。
六郷満山では、本山(もとやま)は勉強をおこなう場所、中山(なかやま)は修行をおこなう場所、末山(すえやま)は布教をおこなう場所というように、お寺の役割が3つに分けられているそうです。
そして、無動寺の堂内には不動明王坐像をはじめ県指定有形文化財の木造坐像が多数安置されています。
この日は「お接待の日」ということで、願成就寺でもそうでしたが無動寺でもお茶やお菓子を頂きました。
移動の道すがらにも「お接待」の赤い旗が掲げられていました。
写真にも写っていますが無動寺の横に神社の鳥居があります。この鳥居の先に石段があり、登って行った先に身濯神社があります。無動寺では、神様と仏様が隣り合う神仏習合の六郷満山の文化をも感じることが出来ます。
お楽しみの昼食は国見町にある涛音寮(とういんりょう)へ。
お店に着くと女将さんが涛音寮のことなどを教えてくれました。
涛音寮は立派な木造3階建ての建物で明治時代に造り酒屋の母屋として建てられたそうです。今では食事が出来たり屏風など地元の作家さんの作品が展示販売されています。
お料理は「くにさき神仏料理」のたこ飯御膳です。
お天気もいいため庭に面した縁側で食事をすることも出来ました。
お食事の後は、涛音寮の2階、3階を見学させてもらい、3階からの見晴らしはとても素晴らしかったです。
午後からは吉田会員(国東市教育委員会並びに国東半島1300年祭実行委員会事務局長)も加わり案内をしていただきました。
お昼のあとは、五辻不動尊へ行きました。
五辻不動尊は仁聞菩薩が4人の共を連れて登り修行を行った場所だそうです。
ここは駐車場を降りてから10分ほどの山を登るため、行く組と待機組に別れることにしました。
行く組は、せっせと山の中へ。
岩の上を歩くなど大変な道のりでしたが、登った先には美しい景色が広がっていました。
待機組は駐車場傍の休息所へ。
休息所では下のお寺より住職さんが、お接待用のお茶や赤飯を運んで頂いており休息所でお接待を受けながら行く組の帰りを待ちます。
下山したメンバーも休息所へ。
住職さんのお話しを聞きながら、お赤飯を食べてしばし休憩。
続いては、泉福寺へ。
泉福寺は1375年に田原氏能の母無伝尼(むでんに)の発願により無著妙融(むちゃくみょうゆう)禅師を開山として創建された曹洞宗のお寺さんです。なお泉福寺は曹洞宗における九州の総本山だそうです。
茅葺屋根が素敵な泉福寺の仏殿(国指定重要文化財)は室町時代の1524年に建立されたもので、禅宗様仏殿として九州最古の仏殿だそうです。
同じく国指定重要文化財の開山堂といわれる建物も、現在特別拝観することが出来ます。この建物の中の奥に開山堂があります。
そして、泉福寺山門前にて集合写真を撮りました。
最後のお寺さんは神宮寺です。
到着すると住職さんが鐘や法螺貝を吹いて、お出迎えしてくれました。
神宮寺も仁聞菩薩開基で布教をおこなう末山にあたるそうです。
とても面白い住職さんで本堂の中で外でと、たくさんお話しをしていただきました。
最後に、里の駅むさしに立ち寄り本日のツアーは無事に終わりました。
本日は天気も良く気温もぐんぐん上がり、テーマ通りまさに初夏を感じながら歴史に想うツアーとなりました。
本日参加出来なかった方も、ぜひ国東半島を訪れて六郷満山文化を感じてみてください。